この記事を読むのに必要な時間は約 3 分です。
31日午前7時55分ころ、美春町の国道でひき逃げ事件がおきました。
はねたトラックは逃走
事件がおきたのは31日午前7時55分ごろ、三春町山田の国道288号で、男女2人が「車にはねられた」と目撃者から110番通報がありました。
田村署によると、男女2人は郡山市の病院に搬送されましたが死亡が確認されたということです。
トラックは男女2人をひいたあと現場から逃走しました。
現場は片側1車線で緩やかなカーブが続く場所でした。
トラック運転手は無免許
午前11時45分ころ、事故後に緊急配備された警察官が事故を起こしたような跡がある不審なトラックを須賀川市で発見。
運転していた容疑者を道交法違反(ひき逃げ)や無免許運転などの疑いで緊急逮捕した。
トラックを運転していたのは、住所不定・無職の男(50)の男です。
名前などは公表されていません。
同署の調べに容疑者は「怖くなって逃げた」などと話しているという。
同署によると、容疑者は1人で運転していて、車両は容疑者の名義ではなく、同署が通行目的などを調べているといいます。
清掃中に起こった悲劇
死亡した男女2人はいずれも50代とみられ、国道の清掃作業を行っていたといいます。
現場は同町の住宅地近くで、はねられた2人は町の有志でつくる「桜川をきれいにする会」の環境美化活動に参加し、道路周辺の清掃中でした。
近くの場所で清掃を行っていた同会会長の男性(72)は「コロナの影響がある中、地域のためにと自主的に参加してくれた2人だったのに。なぜ、こんなことに」と無念さで目を閉じた。
現場近くに住む男性(78)はパトカーのサイレン音を聞き、外に出ると、女性が道路にぐったりとした様子で倒れ、男性がガードレールの外にはね飛ばされていたという。
近くには2人が拾ったごみが散乱しており、ボランティア活動の参加者が心配そうに見つめていた。
「スピードを出す車が多く、危険だと思っていた。まさかこんな近くで事故が起きるとは」と声を震わせた。
死亡した52歳女性と同じ職場だったという女性(53)は家族に付き添われ、事故現場に花を手向けた。
「とにかく真面目な人で、仕事でもよく助けてもらった」と話し、仲が良かった同僚との突然の別れに涙をぬぐった。