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全但タクシーの常務取締役が、営業所内で64歳の高齢の男性ドライバーに対してわいせつな行為を強要し、さらにその様子をスマートフォンで撮影していたとして、警察に逮捕されました。
加害者は同社の豊岡営業所長も兼務している全但タクシーの常務取締役兼豊岡営業所長の大逸隆一容疑者(57)です。
会社内で高い立場にある人物であり、日常的に暴行とわいせつ行為を繰り返していました。
被害者は営業成績が低いことを理由に、日常的に嫌がらせを受けていたとされ、今回の行為もその延長線上にあると見られています。
全但バス株式会社
代表取締役会長
桐山徹郎
全担タクシーの親会社
事件が発覚したのは、被害者の家族が異変に気づき、3月11日に警察へ相談したことがきっかけでした。
15分にわたって男性のスマホで自慰行為を撮影しましたが大逸容疑者は「思い出せない」と容疑を否認しています。
また、3月18日には男性に暴行を加えていた事実も明らかになり、傷害の容疑でも再逮捕されています。
警察は、日常的なパワハラが次第にエスカレートしていったとみて、詳しい動機や背景を調査中です。
今回の事件は、企業内での権力の乱用がいかに深刻な人権侵害につながるかを示す象徴的なケースです。
特に高齢者や弱い立場にある労働者に対するパワハラやセクハラが見過ごされやすい中、こうした事例に対する社会の監視と法的措置の強化が求められています。
企業側のコンプライアンス体制や内部通報制度の見直しも急務と言えるでしょう。