派遣労働の不都合な真実。派遣社員は3回更新、1年未満なら切ってもお咎めなし。悪用する派遣会社と脱法のやり方

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ある大手派遣会社の心得

 

これはある大手派遣会社の「愛され派遣」になるための心得です。

心得1 自分が何の仕事をするために就業するのかを明確にする

最初に認識したいのは、「会社という組織は、共通目標を達成するために、複数の人々が役割分担し協働する、人間の集団である」ということです。こうした認識に立てば、自分の立場、役割、仕事をきちんと理解することが大事だと分かるはずです。どのような職種であっても、まずは自分が何の仕事をするために就業したのかを明確にしましょう。それができて初めて、質の高い仕事をするためのスタートラインにつけるのです。

心得2 責任感をもって依頼された仕事をきちんと果たす

心得1の通り、会社とは共通目標を達成する場。そこで働く人には、仕事を途中で止めないで、完全に果たすことが求められます。例えば、5時までに頼まれた仕事ができなかった場合、「退社時間なので、明日でいいですか?」などと自分から申し出てはいけません。5時までにと依頼をされたら、5時までに責任感をもって仕上げることが絶対条件。どうしても達成できそうにない場合は、前もって報告しましょう。業務を担当するということは、その業務の遂行に関し責任を負うということなのです。

心得3 就業先の会社のルールを守る

会社は、複数の人々が役割分担し協働する場ですが、そこで働く一人ひとりの価値観は千差万別です。そのため、行動を統一するためのルールが必要になってくるのです。会社にはそれぞれ固有の目に見えない人間関係のルールや、仕事の仕方など、「暗黙の了解」事項があるもの。派遣元会社が定めている「スタッフ就業規則」を守りながら、就業先の会社の社風を察知して、その会社の習慣に従うことが大切です。

心得4 マナーが絶対条件。身だしなみ、挨拶、言葉遣い、態度に気配りを

職場で気持ちよく仕事を進めていくためには、よい人間関係が大切です。よい人間関係がなければ、仕事に必要な情報も入手できませんし、何よりも精神的に自分がつらくなってきます。だからこそ、よい人間関係が保てるよう心がけること、すなわちマナーが重要になってくるのです。マナーとは、相手に対する気配りや感謝の心を形にしたもの。そして形にしたものが、身だしなみ、挨拶、言葉遣い、態度などです。これらの点について、自分がマナーにかなっているかどうか、つねにチェックするようにしましょう。

心得5 報・連・相を密にすることを心がける

会社という組織は、指示・命令と報告が、正常かつスピーディに繰り返されることによって成り立っています。仕事の流れがどこかで途切れるようなことがあると、会社の機能は十分に発揮されません。これが、「報(報告)・連(連絡)・相(相談)は会社の基本ルール」といわれるゆえんです。指示・命令をしっかり受け、命じられた仕事は責任をもってこなし、結果を報告する。この一連の流れを意識して、仕事を進めましょう。

心得6 自分の上司がどんなタイプの人なのかを見極める

自分の上司がどんなタイプの人なのかを見極めることも、仕事をスムーズに進めていくための有効な方法の一つ。例えば、上司が自分の思い通りに部下に動いてもらいたい主導型タイプなら、スピード感をもって与えられた仕事をこなしていく。部下にどんどん提案してもらいたい民主型タイプなら、「○○はいかがですか?」と提案することを心がける。このように、上司の考え方やクセなどを見極めて、それに応じた仕事の仕方をしていくと、仕事がうまく進んでいきます。

心得7 周りの人をうまく巻き込むコミュニケーション力をつける

就業先においてその業務の担当が自分しかいないという場合もありますが、すべてを一人で遂行するには限界があるのも事実。そのようなとき、上手に周りの人に協力を仰ぎ、自分の意図するゴールに誘導していくコミュニケーション力が必要になります。協力を求める時に重要なのは、依頼の仕方。「お忙しいところ恐れ入ります」「今、お時間よろしいですか?」という挨拶から始め、「○○していただけますか?」など依頼形でお願いすると、相手の心にあなたの要望がソフトに伝わり、気持ちよく “YES” と言ってもらいやすくなります。

心得8 上手な断り方も大事なスキルの一つと心得る

業務を依頼されても、そのほかの業務で手一杯の場合は断らざるを得ませんが、その断り方にもスキルがあります。①謝罪「大変申し訳ございません」、②断る理由「○○を頼まれていて厳しい状況です」、③代案「12時までには難しいのですが、1時までならできます。お待ちいただけますか?」。このように謝罪のうえ、断る理由を述べ、さらに代案も提案すると、あなたの印象はよくなります。依頼された仕事をただ断るのではなく、どうしたら受けることができるのか考えることが重要です。

心得9 自分の責任において体調管理、ストレス管理を行う

就業先で仕事を続けていくうえでは、遅刻、欠勤をしないことが原則です。そのためには、体力、ストレスに負けない精神力を維持することが大切です。ビジネスパーソンの基本マナーとして、日ごろから自分の責任において体調管理、ストレス管理を行うことを心がけましょう。例えば、ストレス管理についていえば、自分一人で悩みを抱え込まないよう、自分の気持ちを話せる人をつくるのも一つの方法。自分なりに方法を見つけることが大切です。

心得10 自分のキャリアは自分でつくる、という気持ちをもつ

派遣社員として働くということは、自分自身の価値を就業先に提供すること。そのため自分自身の価値を上げるために、つねにキャリアを磨いていこうという気持ちが必要です。自分のメイン業務ができるのはもちろん、さらに自分の得意分野が2、3あると、あなたの価値は確実に上がります。例えば、「エクセルとワード以外にパワーポイントも得意なので、企画書制作のお手伝いをします」というように、自分に価値をつけていくことで仕事の幅も広がっていきます。

 

自分の価値をあげ周りに気を遣いコミュ力をつけましょう、愛される派遣社員になりましょうという「心得」です。

あなたが正社員であればこれらができているでしょうか?

私が見ている限りこれらができている正社員はほとんどおらず、明らかに働く機会とイメージさせます。

 

いまだに絶えない派遣切り

 

私が労働局に行って聞いてきたところでは1年未満の勤務、3回未満の更新であれば雇用を守る努力義務が発生しないと言われました。

つまり、1年で3回更新しなければいくらでもクビを切ってもいいということです。

更新期間を2ヶ月、3ヶ月くらいにして2回目の更新で切れば理由は問われないのです。

それをいいことに上の10箇条を満たさなければ派遣元が「チェンジ」と言えばクビを切って別の派遣社員に変えられるのです。

派遣先は派遣社員を教育したりスキルを向上させるという社員に課せられる最も重要な仕事をしなくてもいいので、少しくらい派遣会社に多くお金を支払ってもいいのです。

社員を育てることをしなくてもいいし、ミスをすれば切るか損害賠償を派遣会社に求めればいいのですから・・・。

そのため派遣社員は一般の社員とは区別して仕事をさせます。

できればより多くの仕事をさせたいと思いますが「同一労働同一賃金」の原則から社員よりも少し少なめの仕事を与えあんければなりません。

ダメなら3回目の更新の前にチェンジすればいいので痛くも痒くもありません。

これは派遣型風俗と同じ考え方で違うのは一般企業は時給が低いことでしょう。

 

派遣切りに合うような人間に次の紹介はない

 

派遣社員のメリットはその仕事がなくなっても次の仕事の紹介が期待できるということでしょう。

しかし、派遣切りをされた社員に次の仕事を紹介するでしょうか。

都合よく使ってあとは使い捨てというのが一般的なようです。

もしも、前の十箇条を守って愛されるような派遣社員なら無理して昇格昇給のない派遣社員をしている必要がありません。

はっきり言ってパート社員や契約社員で働いた方がいいというのが本音です。

 

派遣社員は社畜以下の奴隷

 

現代の日本が世界に劣るようになった一因はこの派遣社員制度にあります。

スキルが身につかない、賃金が安い、長期間の仕事ができないなど将来的に見ればデメリットの方が多いのです。

社員としてスキルを磨けばもっと待遇の良い別の会社への転職も可能ですし将来に向けた計画も立てやすくなります。

4月1日から労働法が改正され失業保険の待機期間が1ヶ月に短縮されます。

国が守ってくれない以上自分達でスキルを身につけ直接雇用で働くしかありません。

「派遣さん」から脱するよい機会だと思います。

次回は実査にあった派遣社員と派遣元、派遣先について書きたいと思います。