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明石市長が市職員に暴言
兵庫県明石市の泉房穂(ふさほ)市長(55)が2017年6月、明石駅南の国道2号の拡幅工事で、当時買収に応じていなかった土地の所有者の建物について、市職員との打ち合わせ中
「火付けて捕まってこいおまえ。燃やしてしまえ。損害賠償を個人で負え」
などの暴言を吐いていたことが28日、神戸新聞社の取材で分かりました。
市は12年ごろから明石駅南東にある交差点を改修し、道路の幅を拡大するため、土地の所有者と買収を交渉していましたが、一部区間について、当時は1軒だけ買収がまとまっていませんでした。
現在は買収が終わり、拡幅工事を進めているということです。
明石市長の暴言の数々
明石市の泉市長は、市の幹部に対し交渉が遅れていることを責め、
「何しとってん7年間。おまえら1人ずつ1千万円出せ。自分の家売れ。その金ではろたれ」などと怒鳴ったということです。
また、「ずっと座り込んで頭下げて1週間以内に(合意を)取ってこい」
「責任取ってもらう。辞表出しても許さん」
などと発言したとされています。
この交差点では死亡事故が相次いでおり、「市民の安全のためやろ。私が行って土下座でもしますわ」などとも話しています。
実際に市長自ら土下座をしたのかどうかは不明です。
泉市長はかなりの「短気」
泉市長はかなり短気な人のようです。
泉市長は神戸新聞社の取材に対して、関係者に謝罪したことを明かし、「弁解できないひどい言葉で反省している。市民にも申し訳ない」と話しています。
一方で「市民の安全を守るための事業で、長い間金額提示すらしていなかったことに激高してしまった。危険な交差点をなくしたい一心だった」と釈明しているということです。
泉市長は、29日にも記者会見を開き経緯を説明するとしています。
暴言が録音されていた
泉市長の暴言は何度も繰り返されていたようで、暴言を吐いている泉市長の声が市職員によって「録音」されています。
これでは泉市長も弁解の余地がありません。
この暴言が「パワハラであった」と、泉市長は朝日新聞の取材に応えています。
泉市長は、明石市出身で、NHKディレクターや弁護士、旧民主党の衆院議員を経て、11年の統一地方選で市長に初当選。
今年4月の市長選に3選を目指して出馬を表明していました。
辞職や立候補の断念については否定しており、「市民の判断を仰ぎたい」としています。
市民のためを思って、市民の家に火をつけてこいというのもいくらカッとしやすい性格とはいえどうかと思います。
この「暴言」が心から市民のためを思ってのことなのかは、4月の選挙で明石市民が判断することになりそうです。