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妻と子供を亡くした夫が提訴の動き
違法中絶疑惑や不正請求問題などが明るみに出た『太田マタニティクリニック』に対して、妻と子どもを亡くした遺族が同院を提訴する動きがあることを「週刊文春」が報じています。
提訴の準備を進めているのは、2017年の秋に、妻と妊娠中の赤ちゃん(妊娠4カ月)を同時に失った夫とのことです。
2017年10月26日の朝、切迫流産を防ぐために入院していた妻が、クリニックのシャワー室で、心肺停止状態で倒れているのを発見され、そのまま息を引き取ったそうです。
2017年7月に太田マタニティクリニックは、リニューアルオープンしていますから、そのあとの出来事です。
事件の可能性もあるということで遺体は解剖されましたが、結果は「突然死」、死因は「不明」とされました。
太田克行院長からは、亡くなった日に話して以降、何の説明もないままとのことです。
週刊文春が指摘する2つの問題点
「週刊文春」では2つの大きな問題点があると指摘しています。
1つ目は、救命装置がなかったことです。
当時、クリニックにはAEDがなく、気管への酸素を確保するための挿管器具も置いていなかったことが判明。
AEDはスタッフが往復10分ほどかかる近くの公園まで走って取りに行き、挿管は駆け付けた救急隊員によって行われました。
今時、入院設備があって、AEDのない病院も珍しいです。
2つ目は、10月5日に入院してからの21日間、担当の院長は一度も診察をせず、投薬がルーティンで続けられていただけということです。
一度も入院患者を診察しない医者など聞いたこともありません。
院長にこのことを聞くと、AEDがなかったことについては「だって開院したばっかりだから。でも使えなかった。即死だったんです」と説明。
診察については「診察はしていませんが、回診はしています。挨拶して、顔色見て、問題がなさそうであれば診察はしません」と回答したということです。
まるで子供のいい訳です。
ますます、怪しくなってきた「太田マタニティクリニック」。
文春への自ら「墓穴を掘った抗議文」もHPから削除されています。
現在、HPでは求人も盛んにしています。
スタッフはみんな「沈みかけた船」から逃げ出したのでしょうか。