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札幌で2018年に行われたイベントで、なんと制作会社と委託契約を結んでおらず予算が3倍以上オーバーしていたことが判明しました。
なぜそのような事態が発生したのでしょう。
2018年2月に開催された『キタデミー賞』で予算オーバー
2018年2月5日に開催された、北海道150年事業のイベントである「キタデミー賞」を巡って制作会社とイベントを依頼した北海道側で契約書を取り交わしていいなかったことが判明しました。
経費は当初の予算の3倍以上に膨らみ、900万円の予算に対して6502万円の請求がありました。
いったいどうしてこのような問題が発生したのでしょう。
そもそも契約をしていなかった
この問題が起こった背景には、なんと道と制作会社で委託契約を結んでいなかったという事実が判明しています。
その理由は、道の担当者の多忙。
経費の指示自体出していないというずさんなものでした。
900万円ではもともと無理
この「キタデミー賞」。
アカデミー賞をもじったネーミングですが、正式名「KITADEMY AWARDS―キタデミー賞」です。
ニトリ文化ホールで、映画監督の山田洋次さんや俳優の吉永小百合さん、故・樹木希林さん、日本ハムファイターズ監督の栗山英樹監督ら豪華ゲストが出席し、約3600人の応募から選ばれた1000人の道民が出席しました。
この時点ですでにギャラだけで900万円ではすまないのは一目瞭然です。
あまりに豪華なセッティング
この演出も、ソフトバンクのCMなどで知られるクリエーティブ・ディレクターの佐々木宏さんに企画を依頼。
会場前にはアカデミー賞にならってレッドカーペット。
山田監督はじめ北海道に関係する有名人がこの「キタでミー賞」を受賞しました。
道は制作会社から6502万円を請求される
これだけの豪華なイベントが900万円で終わるはずもなく、道は東京の制作会社から6502万円を請求されることになりはじめて委託契約書も予算の指示もしていなかったことが判明。
制作会社では、道に調停を申し立て2805万円の支払いで和解しました。
この金額は不正に多額の請求をしたということではなく、おそらく制作会社が今後の道との契約もあることから泣いたものだと思われます。
契約書も交わさず行われたイベントってあるの
委託契約も契約書も交わさず行われたこのイベント。
制作を依頼した側も制作会社も契約していないことに気づかなかった?というのは、あまりもずさんで聞いたことがありません。
制作会社は出来るだけ見栄えのいいものを作るでしょうし、道は出来るだけ予算を抑えたかったというのはいうに及びません。
しかし、契約も予算も決めずに行われればそこにかかる金額は青天井です。
このイベントの結末
道の担当者が多忙のため契約書を交わさなかったために、道側では2000万円近い予算を追加で支払うことになりました。
この規模のイベントが約3000万円でできたのは本来は褒められもよかったと思いますが、イベント自体を道の担当者たちが制作会社に丸投げをしたということです。
我々の支払っている道民税が余計に使われたことになります。
担当者には何かしらの処分を検討しているということですが・・・。
ただでさえ高い道民税
道民税は常々高いと私は思っています。
この高い道民税をこんなところで使うべきなのでしょうか。
札幌市では生活保護の男性のストーブの買い替え費用を持つ持たないで「徹底して争う」としています。
その前にこの「キタデミー賞」のような税金のずさんな使い方を再度検討すべきかと思います。