この記事を読むのに必要な時間は約 4 分です。
要点をざっくり
- 財務省が11日に厚生年金の受給年齢を68歳に引き上げる案を示しました。
- 少子高齢化による年金財政悪化に歯止めをかけるのが狙いで、今後の改革論議に反映させる予定とのことです。
- 私はすでに65歳からの支給が決まっており、さらに68歳になると聞くと、働く気力がわきません。
年金受給年齢を68歳に引き上げる?
財務省は11日、厚生年金の支給開始年齢を68歳に引き上げる案を財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の財政制度分科会に示しました。
少子高齢化による年金財政悪化に歯止めをかけるのが狙いで、今後の改革論議に反映させることになります。
ただ国民の反発は避けられず、実現には曲折もありそうとのことです。
分科会に提出した資料では、同省は「人生100年時代」を迎える中、年金財政悪化により、給付水準低下という形で将来世代が重い負担を強いられると指摘しています。
さらに、2035年以降に団塊ジュニア世代が65歳になることなどを踏まえ、「それまでに支給開始年齢をさらに引き上げていくべきではないか」と主張しています。
68歳になったとしたら
私はもう50歳も半ばを過ぎていますが、まだ体力がある方だと思います。
しかし、60歳を過ぎても働く自信は正直いってありません。
簡単に年金受給が65歳、68歳といっても、なかなか仕事を続けるのは難しいのが現実です。
私が30代の時には年金を55歳で繰り下げてもらって、悠々自適に年金暮らしを会社の年配の人たちはしていました。
当時のその人たちよりも、私たちは体力的には落ちていると思います。
それを、たいした雇用政策もなく、年金の入力を外部に委託して受給年齢をさらに引き上げるとは。
呆れてものも言えません。
健康寿命で考えよう
人生100年時代といいますが、介護を受けたり寝たきりになったりせず日常生活を送れる期間を示す「健康寿命」が、2016年は男性72.14歳、女性74.79歳だったと公表しています。
前回(13年時点)と比べ男性が0.95歳、女性は0.58歳延びました。
平均寿命との差も男女とも縮小しています。
しかし、この健康寿命からみても、年金が70歳からになると、男性は年金を満額でもらって2年後には介護状態か寝たきりです。
年金ではなく、介護保険という意味合いが強くなります。
年金はあくまで保険
年金というのは、積み立てたお金をもらうのではなく、いま年金をもらっている人たちの年金を我々が払い、我々の年金をさらに若い人たちが払うという相互扶助の考えに基づいています。
しかし、年金は自分の将来に対しての「保険」でもあります。
その保険の決まりを簡単に破るとは。
生活保護を働けるのに簡単に与え、医療費を無造作に使うことをまず考えないと。
他にも、無駄な税金が使われているところがたくさんあります。
まずそれらをクリアしてから、年金の年齢の引き上げについて話をすべきだと私は思います。