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要点をざっくり
- 女性でありながら女装をして?睡眠薬入りのお酒を男性に飲ませ金品を奪った「声優のアイコ事件」の神(じん)いっき被告(33)の控訴審判決公判が14日東京地裁で行われた。
- 高裁も一審の懲役10年の実刑判決を支持した。
- この判決の時のいっき被告の行動がかなり異常。
逮捕後に女児を出産
神被告は2013年10月~14年2月、街で知り合った男性5人に睡眠薬入りの酒などを飲ませ、現金計約154万円や腕時計などを盗んだとして起訴されており、公判で弁護側は「被告は解離性同一性障害(DID)で犯行時は別人格だったため、刑事責任能力がない」と無罪主張していました。
しかし、第一審で懲役10年の求刑がなされ控訴していたものです。
この控訴も、最終の意見陳述で神被告が「自分は無罪になってはいけない」と話し、裁判所の判断をうけいれる意思を示しましたが、一転控訴しました。
この神いっき被告は女性として生まれましたが「性同一障害」のため、普段は男性として暮らしていました。
それでも誰の子供かいまだわかりませんが、逮捕後妊娠が発覚し女児を出産しています。
週刊誌ではこの相手について「半ば強引に関係をもった男性」と書かれています。
裁判所で見せた異常な行動
14日の神被告は途中吐き気で退廷するなど、かなり体調が思わしくなかった様子でした。
私語厳禁の法廷で、まるで見えない誰かと手話で会話している様に誰もいない空間に視線を送りながら両手指や口を動かしていました。
そして時々その空間に、自分の口に人差し指をおいて「シー」と誰かに静かにする様に言ったというのです。
法廷で、神被告は解離性同一性障害(DID)を主張して、「声優のアイコ」が今回の犯行を行ったとしており、時折4歳児の「ゲンキくん」の人格が出現し赤ちゃん言葉で「お姉ちゃんは悪くない」などど無罪を主張したこともありました。
DIDを日本の司法で考慮してもらうために控訴
神被告は控訴理由を、このDID(解離性同一性障害)を日本の司法にもっと理解してもらいたい為と知人に語っています。
このDID(解離性同一性障害)とは以前は「多重人格障害」と呼ばれており、精神的に辛いことがあったり強いストレスを感じた人が別の人格を作り出してそちらに逃げ込んだりする障害です。
このDIDは、この切り離した感情や記憶が勝手に成長して、別の「人格」となって表に現れるものです。
DIDでは「ビリー・ミリガン事件」はかなり有名で、ビリーはなんと「23人の別人格」を持っていました。
実際にこのDIDによる犯罪事件はかなり発生しており、無罪になった例もあります。
ただし、この知人はいっき被告の体調を考えると最高裁への控訴はやめておいた方がいいのではと話しています。