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要点をざっくり
- 北海道小樽市長の森井秀明市長(45)が、60歳代の男性市民にお尻を叩かれたとして小樽署に通報。
- この男性は公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕された。
- 現在この森井市長には小樽市議会から「辞職勧告」が出されている。
お尻を叩かれてキレた理由
15日にこの森井市長は庁舎内で、60歳代の男性市民から「もっと謙虚にならないとダメだ」などと声をかけられ、尻をたたかれました。
この男性は、15日の市議会予算特別委員会を傍聴した後、庁舎の廊下で森井市長らとすれ違った際に、声をかけながら市長の尻を平手でたたいたということです。
18日の予算特別委では、傍聴に来て現場を目撃した別の男性が参考人として呼ばれ、「見た限りでは激励の意を込めてたたいたもので、暴力的な行為ではないと思う」と証言しています。
よく、年長の方が頑張れよといってお尻を軽く叩くやつですね。
この行為に対して、森井市長が激昂し職員に警察を呼ぶよう指示しました。
これで警察を呼ぶとは・・いき過ぎのように感じます。
しかしこれには、現在、森井市長が置かれている危うい立場が関係しているようです。
森井市長に辞職勧告が出ていた
小樽市議会は10月10日、森井秀明市長への「辞職勧告決議」を賛成多数で可決しました。
決議に法的拘束力はなく、森井市長は「現時点で職を辞する考えはない」とのコメントを出しています。
市議会は、市長が起用した副市長への辞職勧告決議も同時に可決しています。
市長、副市長へ同時の辞職勧告は異例です。
市長と副市長の辞職勧告決議案の採決は無記名投票で行われ、市長に対しては賛成14、反対1、無効9、副市長に対しては賛成17、反対1、無効6。
どちらも反対派1ということで、市長を応援している議員がほとんどいません。
これでは議会運営は難しいですね。
具体的な辞職勧告の理由
市長への辞職勧告決議案は、水産関連施設以外の建築が規制される小樽市高島の漁港区で、市が市長の後援会関係者が出資する観光船事業者の発着施設の建設を許可し、市の第三者機関のコンプライアンス委員会から条例違反だと指摘されたことを問題視しています。
また、高齢者を対象にしたバス優待乗車証「ふれあいパス」事業を巡り、北海道中央バス(小樽)から抗議を受けたことなども理由に市長の公正性、適格性が欠けるとしたものです。
副市長への決議案は市議会事務局人事を巡り、人事協議が調ったか否かで横田久俊前議長と市が対立し、事務局職員の異動が取りやめとなったことなどを問題視していて、「議会との調整役としては失格」と指摘しています。
この副市長は、市長が起用しているので巻き添えを食った形です。
小樽市長の経歴
小樽市のHPによると
森井秀明(もりいひであき)
昭和47年9月1日生まれ
経歴
【平成8年3月】・・・北海道教育大学札幌校教育学部卒業
【平成8年4月】・・・札幌トヨタ自動車株式会社入社
【平成8年12月】・・・同社退社
【平成15年5月】・・・小樽市議会議員(平成19年4月小樽市長選立候補)
【平成19年5月】・・・株式会社医療シス研入社
【平成21年9月】・・・同社退社
【平成23年5月】・・・医療法人社団南樽整形さいとう(理事)
【平成27年2月】・・・同社団退職
【平成27年4月30日】・・・小樽市長就任
平成27年4月30日就任(〜平成31年4月29日任期満了日
出典:小樽市HP
森井市長は元ライフセーバーで、主要5団体(自民党、民主党、公明党、商工会議所、連合)から支援された現職の市長を破り無所属で初当選しています。
森井市長は市長選に2度落選し、8年間の浪人生活を経験しており平成27年の選挙では大差をつけて当選しています。
この時にも、政治に対する経験不足を指摘する声がありました。
また、議会が全て野党議員ということもあり議会運営について危ぶむ声もありましたが今回それが現実となった形です。
小樽市役所の人事もうまくいっておらず、幹部職員が役職の降格を望む「降任希望申出書」の提出が相次いで出されていることや、森井市長が抜擢した総務部長が、内示を受けると共に退職願を提出したことなど色々な問題が発生しています。
これではストレスもたまり、ちょっとしたことでもブチギレたくなる気持ちも分かりますが、市長という市のトップの立場ですから冷静に物事に対処しなければ市民が迷惑します。
私も小樽市の隣の札幌市に住んでいますが、隣の町でこんなことが起きているとは知りませんでした。
ただ、前の市長の時から小樽自体の景気が悪く人口も減っているのでなんとかしなければと小樽の方達は言っていました。
今度小樽に行った時に、この市長の評判を聞いてみたいと思います。
>冷静に物事に対処しなければ市民が迷惑します。
冷静の意味が違うのでは?