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要点をざっくり
- 週刊SPAで中流崩壊の現実をいう特集を組んでいます。
- 現在、中流から下流に落ちる人が増えているとのこと。
- 今の下流中年の人たちの現実は。
就活失敗型 年収240万円
Aさん(43歳)食品工場契約社員
バブル崩壊後の、90年代後半の大学生は超超氷河期の中での就職でした。
このAさんのように、就活に失敗してそのまま派遣社員や非正規社員で働く人が続出した時代でもあります。
この人は、私の住んでいる札幌で食品工場で契約社員として働いています。
札幌といっても(私も札幌で転職した口なので)ある程度の年齢の人間には、正社員の働き口はなかなかありません。
このAさんは大学を卒業し、1年留年し就職浪人までしたのに一社も内定をもらえなかったそうです。
これが、人生の転落の始まりだったと話しています。
大卒で年収240万円・・北海道でも低い方ですね。
このAさんは一度は正社員として働いたものの、不動産の飛び込み営業でノルマがきつく1年半でやめたそうです。
その後また派遣社員となり、38歳で「正社員登用あり」という今の食品工場で働き出し、4年経った今でも契約社員のままとのことです。
現在は「非正規社員でも構わないのでこの仕事にしがみつくだけ」との気持ちだそうです。
北海道の就職事情は非常に厳しいので、それも叶うかどうかわかりません。
私も前の会社を辞めてから契約社員になったので、いつでも首になる覚悟はしています。
引きこもり型 年収42万円
Bさん(44歳) ウェブライター
このBさんはいわゆる、「引きこもり」で今は両親に依存して暮らしているそうです。
Bさんは、大学卒業後の22年間で仕事をしていたのは、新卒で入った印刷会社での3年間と32歳のときに務めた町工場の2ヶ月だけとのことです
それ以外は実家に引きこもり、パソコンやゲームをして過ごしているということです。
最初に務めた会社で、パワハラにあい働くのが怖くなったと語っています。
人と話すのが怖くて、他人とのコミュニケーションはメールやチャットだけなのだそうです。
現在在宅ワークで仕事をしているそうですが、連絡は全てメール。
ある会社から契約社員の誘いもあったそうですが、出社義務があるということで断ったそうです。
いまだに年金暮らしの両親に頼って生活するしかないとのことです。
両親が亡くなったら、保険金などで800万円くらいもらえるとのことですがそれを使い果たしたらその後の生活のめどが立っていないとのことです。
あとは、お金を使い果たす前にポックリ死ねればいいと思うと話しています。
おそらく、生活保護が破綻しない限りもらえるとは思いますが。
現実逃避型 年収320万円
Cさん(42歳) 居酒屋アルバイト
「ワーキングホリデー」という言葉を知っていますか。
何年か外国で、語学を習得する目的などで一定期間働きながら生活する制度です。
私もかつて憧れ、職場で何人か会社を辞めてこのワーキングホリデーに行きました。
このワーキングホリデーに行ければ、語学が堪能になり日本に帰ってきてもなんとかなるし、もしかしたら外資系の企業で活躍できる可能性があると思っていました。
しかし、この間にバブル崩壊、リーマンショックと大きな不景気が襲ってきます。
その時に、外国に行った人たちはどうなったんだろうなと考えたものです。
Cさんは大学卒業後は就職せずにワーキングホリデーで1年オーストラリアに滞在しました。
そのあとは住み込みの期間従業員として働き、お金を貯め旅をする生活を15年間続けたそうです。
それでも焦りがあり、30代後半で仕事につこうとしたときに面接官から「世の中をなめてるの?君が旅行をして楽しんでいた間にみんな汗水たらして働いていたんだよ」といわれたそうです。
そしてゲストハウスの経営を始めようと思い立ち、その夢に向けて現在彼女と資金を貯めているそうです。
でも地道に働くという発想はないんですね・・・・。
なんか夢があってよさそうですが、父親からは「思いつきでうまく行くほど甘くない」と大反対されたそうです。
確かに経営も働いた経験もなく、いきなりゲストハウスの経営はむずかしいと思います。
でも彼女と同棲していて、年収320万円なら下流といってもかなり羨ましいですが。
私の知り合いでも、50代になって会社をやめて転職がうまくいかず2年間ひきこもった人がいましたが、今はアルバイトを始めたそうです。
下流への転落といっても、みんな背中合わせで生きていますから人ごとではありません。