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要点をざっくり
- 学校法人「森友学園」への国有地売却を巡る問題で、自殺した男性職員の遺書に、「何が書いてあったか」が注目されています。
- 遺書について、各メディアによって、報道内容がかなり違っています。
- 本当に「森友学園」のことが書いてあったら、今までの財務相の「嘘」が全て明らかになるかもしれません。
遺書を隠そうとする政府
東スポによると、亡くなったAさん(50代)の葬儀は、10日に妻の実家がある岡山県内で営まれましたが、財務省関係者がマスコミをかく乱するために「葬儀日程や斎場にまつわるガセ情報を流しまくっていた」(テレビ関係者)ということです。
なかには「Aさんは離婚調停中だった。だから奥さんは(今回のことは)よく知らない」という人権侵害レベルのガセネタも…。
それほど遺書やAさんの妻に接触されては困るようです。
「遺書には佐川氏のことも含め、書き換えに携わった財務省職員が実名で記されているそう。奥さんにもこのタイミングで出られるのは、政府としては困る。何とか阻止しようと画策しているようだ」(同)
と語っています。
亡くなったAさんは生真面目なひと
Aさんの妻は突然の出来事に放心状態で「主人は1人で抱え込んでいた。いろいろなことに巻き込まれた」と周囲にこぼしているということです。
親族の中には、財務省や政府に対して怒りの声を上げる者もいます。
Aさんの親族が取材に応じ、
「Aはハキハキした性格で、実直で世話好き。親に金銭的な負担や迷惑をかけないで、仕事をしながら夜間の大学に通っていました。国鉄の仕事をして、大蔵省に入った。いつも明るくて、声が大きくて。自分が大変なんだということは一切、人に見せるほうではなかった。逆に言えば、それで追い詰められていたんでしょう」
絵に描いたような、真面目ないいひとですね。
Aさんが言った「自分の常識を壊された」という言葉
この親族の方が、Aさんの様子が変だと思ったのは、昨年の8月とのことです。
「心療内科に通いだしたと聞きました。職場のことが原因なのか、詳しいことは一切言わなかった。Aは『体調がよくないし、夜も眠れない』『自分の常識を壊された』と言っていた。弱音を聞いたのも初めてかもしれない」
メールで様子を聞いても「あまり元気じゃない」という返事があり、昨年12月のクリスマス前、心配になって電話したという。
「Aは神戸の自宅にいて、『年明けから仕事に復帰しようと思っている』『心と身体がついてこない』と話していた。私は『自然体のままでいいんじゃないの』と答えた。途中で投げ出さないし、まじめ1本やり。自分には厳しく、人を裏切らないし責めない。親戚付き合いや友達付き合いでも、自分で全部抱えてやってしまうくらいの人だった。そういう性格が裏目に出た。汚いことをさせられていたんじゃないか」
と、悔しさをにじませています。
真面目一本やりのAさんが、自分の意に反する汚いこと(森友学園問題)をやらされ、心のバランスを失い自殺したとしたら本当にかわいそうです。
そしてその黒幕を許すわけにはいきません。
Aさんは遺書で 「森友学園の問題」は触れていなかった
Aさんの遺書に、森友学園の問題に直接関係する記述はなかったことが12日、神戸新聞社の取材で分かりました。
関係者によると、Aさんは、7日午後、神戸市灘区の自宅で自殺を図り、救急搬送され、警察官が病院に駆け付けた時にはすでに亡くなっていました。
兵庫県警は遺体の状態や遺族の話などから自殺と断定。
遺族から確認した遺書は数行程度で、家族への言葉などが記されていましたが、国有地売却や決裁文書の書き換えに触れた内容はなかったということです。
県警は事件性がないとして遺書は押収せず、自宅の現場検証もしていません。
その後の遺族対応などは、近畿財務局が引き継ぎました。
メモに残していた「文書の書き換え指示」
読売新聞によりますと、Aさんが「本省の指示で文書を書き換えさせられた」との趣旨のメモを残していたことが、関係者への取材でわかりました。
遺書ではなく、メモに残していたんですね。
財務省が、遺書に森友学園問題が何も書いていなくて、安心したのもつかの間でした。
50歳を超えるまで正しいと思ってやってきた仕事を、一部の人間の私利私欲のために無理やり捻じ曲げてやらされるのは、「死ぬほどのストレス」であることは、同年代の私には良くわかります。
佐川元長官は、東京大学経済学部から大蔵省に入省した超エリートで、かたやAさんは夜間大学卒業の堅物の役人。
宮使いの辛いところで、自分の意に反する悪行でも上司(特に超エリート)には従わざるを得ません。
しかし、その佐川氏も、麻生財務省が「佐川、佐川」と連呼し、「最終責任者は佐川氏」といって全ての責任をとらされようとしています。
やはり、一番の悪者は、政治家というところでしょうか。