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要点をざっくり
- 東京湾アクアライン(法定速度時速80キロ)で大型バイクを運転し時速239キロで走行したとして、柏市の会社員の男性が書類送検されました。
- 千葉県警は、バイクでのスピード違反の摘発で、全国過去最高の速度とみています。
- この男性は、自らのユーチューブの「視聴回数を増やし、高評価をもらいたかった」などと動機を供述しています。
アクアラインで239キロ
東京湾アクアライン(法定速度時速80キロ)で大型バイクを運転し時速239キロで走行したとして、千葉県警高速隊は23日、道交法違反(速度超過)の疑いで柏市の会社員男性(33)を書類送検しました。
県警は、バイクでのスピード違反の摘発で、全国過去最高の速度とみています。
書類送検容疑は、昨年5月24日午前3時50分ごろ、木更津市のアクアライン上り線8.3キロポスト付近で、英国トライアンフ社の大型バイク「デイトナ675SE」(約670cc)を運転し、法定速度を159キロ超える239キロで走行した疑いです。
ユーチューブの映像には時速279キロが
この男性は、同隊によると、速度を上げるため横風の影響がなく、やや下り坂になっている海底トンネル部分を選び、通行量の少ない時間帯を狙って走行。
ハンドルに取り付けた小型カメラで速度メーターを撮影し、「最高速チャレンジ編」などのタイトルで動画投稿サイト・ユーチューブに投稿していました。
このユーチューブの映像には最高時速279キロが表示されていましたが、同速度での立件はできませんでした。
男性はツーリングなどの動画を投稿していましが視聴回数が伸びず、「視聴回数を増やし、高評価をもらいたかった」などと動機を供述しています。
昨年10月ごろ、動画を見た人から「速度違反ではないか」と匿名のメールが届き、県警が捜査し、撮影した速度メーターの特徴などから車種を特定しました。
そして、男性が投稿した別の動画から身元を割り出しました。
この、バイクに違法改造はありませんでしたが、もともと速度抑止装置(リミッター)は付いていませんでした。
外国車や日本から海外に輸出し国内に逆輸入した、逆車(逆輸入車)にはこの「リミッター」はついていません。
普通に300キロでる今のバイク
バイクは、2017年は国内仕様がフルパワーになりました。
それまでは、国内販売のバイクは海外仕様よりも馬力を落として販売していました。
しかし唯一違うのは、この国内仕様には、「180km/h速度リミッター」がつけられていることでした。
ヤングマシンという雑誌の企画で、このリミッターを解除して富士スピードウエイを走らせるという企画がありました。
リミッターを解除した以外の改造はしていないノーマル車です。
ホンダCBR1000RR SP 182馬力(リミッター解除後)
スズキGSX-R1000R 190馬力(リミッター解除後)
出典:ヤングマシン
両車とも最高速で299キロをオーバーしています。
(欧州の300km/h自主規制に合わせた最高速設定は設定されているようです)
この男性の乗っていた、ディトナ675SE
出典:バイクブロス
総重量 185キロ 最高馬力 125馬力
「デイトナ675SE」は2012年5月に発売されています。
当時の価格はメーカー希望小売価格1,315,020円(税込)。
この、デイトナ675SEは、デイトナ675の特別仕様車で当時の日本での発売台数は50台だったようです。
これなら、乗っている人も限られますから、ユーチューブで撮影された速度メーターの特徴などから車種が特定され、人物が判明したのも仕方のないところです。
ちなみに、ヤマハの「YZFーR1(2017年逆輸入車)」は、『総重量 200キロ 最高出力 200馬力』ですから、本気になったらどれくらいの速度が出るのか想像もできません。
先日逮捕された「ダッジレンジャー」と比較すると
先日、「ダッジ・チャレンジャー」と呼ばれるスポーツカーで、中央自動車道を時速235キロで走行したとして、警視庁が速度違反容疑で40代の男性を逮捕しました。
出典:カーセンサー (イメージ)
このダッジチャレンジャーは中古車でも400万円以上し馬力も300馬力以上ありますが、車体が軽い分バイクの方が速度面では優っています。
「史上最速の速度違反」だといわれていましたが、あっさりバイクに抜かれてしまいました。
だからといって、速度違反はバイクでも認められません。
私の乗っているバイクは国産のカワサキのバルカン900なので、速度をだしても100キロ程度です。
これから、オートバイの季節ですが、くれぐれも法定速度を守って走りましょう。
(免許取り上げられたら元も子もないですし)