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要点をざっくり
- 受動喫煙対策が議論された衆院厚生労働委員会で、6月15日、参考人として招かれたがん患者が意見を述べている最中に、自民党議員からヤジが飛びました。
- ヤジを飛ばしたのは、自民党の穴見陽一議員です。
- 「いい加減にしろ!」とヤジを飛ばし、それを見ていた自民党議員は笑っていたというのです。
受動喫煙の議論で参考人にヤジを飛ばす
6月15日に、受動喫煙対策が議論された衆院厚生労働委員会で、参考人として招かれたがん患者が意見を述べている最中に、自民党の穴見陽一議員が「いい加減にしろ!」とヤジを飛ばしていたとBuzzFeedニュースが報じています。
今日の、ツイッターの「トレンドワード」にもなっています。
参照:穴見陽一議員オフィシャルHP
身長も186㎝もありますから、さぞ声も通ったでしょう。
ちなみに、穴見議員は「喫煙者」だということです。
その時みんなが耳を疑った
この委員会を傍聴していたBuzzFeed Medical記者と他の複数の出席者が、穴見議員のヤジを確認しています。
ヤジは、自身もステージ4の肺がん患者で、日本肺がん患者連絡会理事長の長谷川一男さん(47)が意見を述べている最中に飛んだとのことです。
日本維新の会の浦野靖人議員が、長谷川さんに屋外での喫煙に対する考え方を質問し、それに答えていた時とのことです。
長谷川さんは、喫煙者にも気を使い
「原則としては屋外でもなるべく吸ってほしくないというのが肺がん患者の気持ちではある」と述べたうえで、「やはり喫煙者の方がどこも吸うところがないじゃないかとおっしゃるのもすごくよくわかります」と喫煙者の思いにも配慮した発言をした。
受動喫煙対策を訴える肺がん患者にヤジ 国会議員「いい加減にしろ!」
BuzzFeedニュースから引用
その直後に、議員席に座っていた青いシャツ姿の議員から「いい加減にしろ!」とヤジが飛んだというのです。
この回答の、どこが気に入らなかったのでしょう。
2回目のヤジ
2回目のヤジは、長谷川さんが、病気のために脆くなった骨を守るコルセットを外しながら、受動喫煙による被害の実態を必死に訴えた後でした。
参照:BuzzFeedニュース
「そういったことで、屋外の喫煙所を作る、増やしていくというのは一つの方法ではないかと考えてはいます。しかしながらそれも一時的なもので、なんとか数年経った後にそういったところもなくしていくことができればいいんじゃないかなと個人的には思っております」
受動喫煙対策を訴える肺がん患者にヤジ 国会議員「いい加減にしろ!」
BuzzFeedニュースから引用
また、青シャツの議員から「いい加減にしろ!」とヤジが投げられました。
この青シャツの議員こそ、穴見議員です。
別の自民党議員は、ヤジを飛ばす穴見議員を見ながら笑っていたそうです。
国会でヤジを飛ばしている姿はよくみますが、参考人として招かれ、体調が良くない中をおして出席したがん患者に、ヤジを飛ばすとは。
受動喫煙対策のマナーの問題以前に、国会議員として人としてそれでいいのかという問題です。
公式サイトで謝罪
結局、最初は謝らないと秘書が言っていたのですが、自分が社長をしている「ジョイフル」の不買運動まで広がりそうになり、苦しい謝罪をHPに掲載しました。
参照:穴見陽一議員オフィシャルHP
穴見氏は大分1区選出で、ファミリーレストランを展開する「ジョイフル」の代表取締役相談役です。
ちなみに「公益財団法人大分がん研究振興財団 理事」もしています。
また、魔の三回生議員でもあります。
穴見氏は、「参考人のご発言を妨害するような意図は全くなく、喫煙者を必要以上に差別すべきではないという思いでつぶいたものです」と釈明しています。
しかし、長谷川さんの発言は喫煙者を差別しているとは思えません。
おそらく、「面白くないなあ、いい加減にしろ」というのが、本音だと思われます。
まさか、ニュースになってこんな大ごとになるとは、思っていなかったのでしょう。
周りにいて笑っていた自民党議員も、テレビのニュースでは自分たちもびっくりした、「これはまずいと思った」ところっと態度が変わっていました。
長谷川さんは「最初は信じられなかったが、ヤジが複数回あって、自分に向けられたものだと分かった。とても悲しい」と述べています。
お前が「いい加減にしろ」と、穴見氏に言ってやりたいくらいです。