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要点をざっくり
- 足立朱美容疑者(44)は、弟を練炭自殺に見せかけ殺害し、父親にインスリンを大量にうって脳死状態にさせた疑いがもたれています。
- 朱美容疑者は、容疑を否認しており、犯行の動機を警察が捜査しています。
- 週刊文春が、朱美容疑者のヤフーの知恵袋への質問と借金について報じています。
とても大雑把な偽装殺人
足立朱美容疑者(44)は、3月27日午後、堺市の実家兼会社事務所で、弟の建築会社社長、足立聖光(まさみつ)さん(40)を睡眠薬で昏睡(こんすい)させ、トイレ内で練炭を燃やして殺害した疑いが持たれています。
参照:ANNニュース
また、捜査関係者によると、足立容疑者は自分のスマートフォンで「練炭自殺」「睡眠薬」などを検索しており、殺害方法を調べていたとみられています。
しかし、今回の聖光さんの偽装殺人はとても大雑把であるにも関わらず、警察が犯行を見逃し、聖光さんの妻が「自殺ではない」と警察に語り発覚しました。
トイレに目張りをしていたにもかかわらず、マッチや接着剤は別の部屋から見つかり、遺書や誹謗中傷したビラを書いた形跡も朱美容疑者のパソコンから見つかっています。
朱美容疑者が聖光さんの遺書を妻に手渡し
朱美容疑者が「テーブルに置いてあった」と妻に手渡しした遺書には
「もう良心の呵責に耐えられへん」
という記述があったとのことです。
1月に父親がインスリンの大量摂取によって、脳死状態になっています。
その遺書には、がんで苦しむより、父親を楽にさせるためにインスリンを打ったと記載されていました。
また、父親が肩代わりした朱美容疑者のローンの話や朱美容疑者への感謝の言葉もあったとのことです。
このインスリンの注射器は、聖光さんのかばんから見つかっています。
しかし、この朱美容疑者のローンの話は、聖光さんは知らないはずだと母親が語っています。
この遺書を不審に思った妻が警察に申し出て、司法解剖がされ、聖光さんの体内から睡眠薬が検出されました。
朱美容疑者があわてて隠蔽工作
睡眠薬が聖光さんの体内から検出されたため、あわてた朱美容疑者の隠蔽工作がはじまりました。
まず、フリーライターが書いたとする怪文書を近所にばらまきました。
内容は「義理の妹と、弟の会社の同僚が不倫関係にあり共謀して弟を殺害した」というものでした。
また、聖光さんの車に赤い塗料をかけています。
結局この件で家宅捜査が入り、塗料の入ったスプレー缶、遺書や怪文書に用いたパソコン、朱美容疑者の使用している遺体から検出されたものと同じ成分の睡眠剤がみつかり、朱美容疑者は殺人罪で逮捕されました。
朱美容疑者の過去
朱美容疑者は地元の高校、短大を卒業し、成績は優秀、家族との関係は悪くなかったとのことです。
小さいころは、聖光さんがいじめられてかえってくると、仕返しに行くような女の子だったそうです。
短大在学中に10歳年上の男性と結婚し、短大卒業後は外車の中古車販売店で働きました。
そこを2年で退職し、長男、次男を出産してから、夜の世界で働き出したそうです。
ホストクラブを経営し借金
朱美容疑者は、ラウンジやスナックで働き、自分でラウンジを出店しましたがはやらなくて半年でつぶれ、その後ホストクラブを経営したと知人に語っています。
このホストクラブ経営は夫には内緒で、借金を背負った朱美容疑者は夫と離婚話にまで発展し、子供の親権争いとなり、夫の定期入れに大麻を隠すという事件を起こしています。
逮捕後、朱美容疑者は、大麻はホストクラブの客にもらったと話していたそうです。
事件後は、積極的に子供のPTA活動などにも参加し、PTA会長もつとめたようです。
父親が、がんを患っていたため、すでに独立して会社を経営していた聖光さんのかわりに、3年前に会社を継ぎ社長になりました。
それから、父親と経営をめぐって親子喧嘩が頻繁にはじまったようです。
父親の知人男性は
「この父親との経営をめぐる親子喧嘩で、父親と弟を逆恨みするようになった」
と語っています。
ヤフーの知恵袋で父親の余命を質問
朱美容疑者は、自身のフェイスブックに父親の自分への叱り方について、「なんでそんなスパルタなん?」と不満を書いていました。
またヤフー知恵袋には、父親の病状を詳しく書いて、余命をしつこく質問していたとのことです。
父親は、朱美容疑者の作った甘酒を飲んでから倒れています。
余命が、自分が思ったより長かったのでしょうか。
それに、朱美容疑者と思われる投稿が他にもあります。
(なりすましかもしれません)
損害賠償請求の訴訟について。長文です。先月、弟が自殺をしました。実家で… – Yahoo!知恵袋
逮捕直後「はめられた」と語っていた朱美容疑者ですが、現在も犯行について認めていません。
逆恨みとお金のために、弟を殺し、父親をも殺害しようとするとは・・・。
亡くなった聖光さんの「姉にだけは気をつけろ」という言葉が、実の姉の異常性を物語っています。