この記事を読むのに必要な時間は約 9 分です。
要点をざっくり
- 現在東京医科大学の裏口入学斡旋や宇宙航空研究開発機構(JAXA)の業務を巡る収賄などで、文部科学省の幹部が逮捕されています。
- これらの贈賄容疑への関与で逮捕された、元コンサルタント会社役員谷口浩司被告(47)
- は容疑を否認。
- そして、突如、谷口被告の妻を名乗る者がネット上でHPを開設し、真犯人を実名で告発しました。
文科省の幹部が相次いで逮捕
文部科学省の局長クラスが、収賄容疑で東京地検に逮捕されています。
1人は、東京医科歯科大学の裏口入学問題で逮捕された同省前局長の佐野太被告(59)、そしてもう1人は宇宙航空研究開発機構(JAXA)の業務を巡る収賄容疑で逮捕された統括官の川端和明容疑者(57)です。
私大支援事業を巡る受託収賄罪で前科学技術・学術政策局長の佐野太被告が24日起訴され、高額な飲食接待を受けた前国際統括官の川端和明容疑者が26日逮捕されています。
そのいずれにも、贈賄容疑で逮捕された元コンサルタント会社役員谷口浩司被告(47)が関与したとみられていますが、東京地検特捜部の調べに容疑を否認。
参照:JNNニュース
そして突然、谷口被告の妻を名乗る者がネット上でHPを開設し、真犯人の実名を公開しました。
谷口浩司氏とは
谷口浩司氏のことで、分かっていることは
谷口浩司(たにぐち こうじ) 47歳
株式会社東京医療コンサルティング 勤務
この株式会社東京医療コンサルティングは、医療・福祉・危機管理(レジリエンス)を専門としているとHPに書かれています。
文科省とは縁が薄いようですが、病院・医大あたりとはかなり関係がありそうです。
参照:日本経済新聞
文部科学省幹部が相次いで逮捕された2つの汚職事件では、医療コンサルタント会社の元役員、谷口浩司容疑者(47)=贈賄容疑で再逮捕=が官僚と大学などをつなぐ役割を担った。関係者によると、谷口容疑者は国会議員の政策顧問や会社社長などの肩書を使い、政官に人脈を広げていた。
関係者によると、谷口容疑者は大卒後、柔道整復師となり、2007年に接骨院運営会社の社長になった。15~18年には医療コンサル会社の取締役を務めた。
政界にも接近。数年前に野党参院議員の「政策顧問」の名刺を作り、各所で配布していたとされる。この議員は取材に対し「政策問題に詳しく、アドバイスを受けていた。政策顧問の肩書の使用は了解していた」と説明。無報酬だったという。
政官に人脈 医療コンサルがつなぐ文科省汚職2事件 :日本経済新聞
日本経済新聞より引用
二つの文科省の汚職事件を繋いだ人物とされています。
日経の記事には、佐野被告とは谷口氏は数年来、家族ぐるみで交流していたと書かれています。
谷口被告は、2つの事件とも「不正に関わっていない」と容疑を否認しているということです。
谷口浩司のホームページ(谷口浩司を信じる妻の疑問)
このホームページは、おそらく本当の谷口氏の奥様(もしくは近親者)が書いているものだと思われます。
マスコミ等からの問い合わせ先のメアドも書いていますし、添付されている写真も身内でなければ持っていないものです。
このHPによるとこの奥様は、現在乳ガンのため、直接対応ができないということです。
そして乳ガンになる前は、谷口氏の仕事を手伝っていたのだそうです。
このHPでは、当然谷口氏がこの二つの汚職に関わっていないという主張がなされています。
HPの主張をまとめると
・谷口氏は「民間の悪徳ブローカー」などではなく、れっきとした「羽田雄一郎」政策顧問である。
・報道では、谷口氏が佐野太局長と臼井理事長を裏口入学のために紹介したとなっているが、実際の紹介者は立憲民主党の吉田統彦代議士である。
参照:吉田統彦オフィシャルHP
・佐野太被告の息子は、7校の医学部を受験して6カ所の医学部に合格している。(7戦6勝)
・川端和明容疑者を接待したとすれば、金銭を支払ったのは実兄の勤務するアイシン共聴開発株式会社(日高社長)である。
参照:アイシン共聴開発株式会社
佐野被告の息子は、東京医科歯科大学並みの偏差値と、それ以上の偏差値の東京慈恵医大にも合格していると書かれています。
報道では、裏口入学があったとされてますが、貴憲君の医学部受験の一次試験戦績は7戦6勝です。東京医科大学と同じ偏差値レベルの医学部は全て合格しています。
難関クラスの慈恵医大も一次試験合格しています。第一志望の昭和大学医学部だけは落ちました。
以下に受験結果を公表させてもらいます。この結果が真実かどうかは特捜でしたら容易に確認出来たことだと思います。(特捜へ情報提供済)
1次試験合格校(受験日順/学校名/偏差値:医学部予備校プロメディウス参考)
1月25日 帝京大学 医学部(65)
1月28日 北里大学 医学部(68.5)
1月31日 東邦大学 医学部(69)
2月 2日 東海大学 医学部(68.5)
2月 3日 東京医科大学 (69)
2月 5日 東京慈恵医科大 (74)
2次試験合格
東京医科大学 二次試験合格
東海大学 医学部 二次試験合格
帝京大学 医学部 二次試験合格
谷口浩司のホームページより引用
これが本当なら、あえて危険な真似をして裏口入学をする必要はありません。
この息子は、受験前に海外旅行に行って遊んでいたと報道されていましたが、これが事実であればかなりの秀才です。
証拠のテープの出所
佐野被告と東京医科歯科大学の臼井理事長が、裏口入学について語っているとした証拠のテープの出所が不明でした。
参照:JNNニュース
佐野被告か臼井理事長が、約束を残すために録音していたとも思えますが、そうするとかなり不用心でリスキーです。
HPによると、これを録音したのは谷口氏で、議事録作成のために仕事中はずっと録音していたものだということです。
この2人の会話の時に、谷口氏も会話を録音しながら同席し、現在この録音データは実兄の谷口元(はじめ)、アイシン共聴開発株式会社(実兄の勤務先、谷口氏は顧問)、東京地検特捜部の三者が持っているそうです。
この三者のうち誰かが、マスコミにリークしたとしていますが、おそらくするとすれば東京地検だと私は思います。
川端氏への東京都内の飲食店での140万円相当の接待についても、事実なら費用はアイシン共聴開発株式会社が出しているとしています。
ただ、このHP(ブログ)からは、核心がいまひとつ見えません。
・結局、裏口入学があったのか?
・仲介者が谷口氏でなく吉田統彦代議士である証拠は?
・川端氏への接待は誰が指示したのか?
・原子誠一氏と渡辺博道衆議院議員のこの事件との関係は?
これらが事実なら、この逮捕が地検の暴挙である可能性も出てくるので、さらに詳しい証拠を記事にしてくれるとより信憑性が出るのですが。